生殖工学支援

生殖工学とは?

生殖の過程を人為的に改変し、産仔を得る技術です。
体外受精、胚凍結、胚移植による個体作成を用いた生殖工学支援を取り入れることで、 日々増えつつある遺伝子改変マウスを凍結胚・精子の形で保存し、必要に応じて計画的に個体を得たり、系統絶滅などの危機的状況に備えることが可能となります。

生殖工学支援導入における有用性

飼育管理面での省力化

胚の凍結保存によって生体で飼育する必要がなくなり、維持経費は動物個体と比較し約1/10と大幅に節減できます。
また、空いた飼育スペース を有効に活用することができます。

感染症による系統絶滅、実験不能からの回避

万が一、感染症等で汚染されてしまっても、事前に胚を凍結保存しておくことで、 この凍結胚から個体を作製することにより、実験を早期再開することができます。

遺伝形質、特性の変化、コンタミネーションの回避

系統維持の世代を代える前に胚を凍結保存することで、予期せぬ事態(*)に対応することができます。
(*)突然変異、交配ミスによる遺伝的コンタミネーション等